このサイトではこれまで4回にわたり、ゲリラ対策車を取り上げた記事を掲載してきました。
ゲリラ対策車について
1,配分
警備体制の規模が大きな警視庁や大阪府警に多くが配分される一方で、地方の警察本部では全体で10台もいない、ということもあります。年度によっては全車が、成田空港を抱える千葉県警に配分されることもあるなど、ばらつきはかなり大きいですね。
2,名称
遊撃車Ⅲ型という区分から派生した名称だと思われますが、いつ頃のことかはわかりません。同時期に導入された車両でも「遊撃車Ⅲ型」名目と「ゲリラ対策車」名目が存在することもあります。「ルートバン型無線車」という名目で入札が行われており、これを見ただけではどんな車両なのか推測するのは難しいですね。
また、「ゲリラ対策車Ⅱ型」という車両も存在しますが、こちらは高床バン型車が採用されています。
3,塗色と仕様
ゲリラ対策車は紺色塗装で、金網が装着できるようになっているのが特徴です。
金網を装備していない車両も存在していますが、これは皇宮警察本部へ配分されたものと推測しています。2018年度に紺色のNV350キャラバンが皇宮警察へ6台配備されました。これに伴い、金網が無いハイエースが新潟県警に移動しているようです。
参考サイト:http://policecar.nomaki.jp/yugeki/hiace.html
また2015年度からは青と白の機動隊カラーに変更され、金網も省略されるようになりました。暴動のような事案が多く発生するわけではないことから、金網の必要性が薄れたのかもしれません。同じように金網が付いていた小型輸送車も、2012年度を最後に導入されておらず覆面タイプのワンボックスに移行しています。
過去の記事を読みたい方はコチラ
ゲリラ対策車が登場した訓練の記事はコチラ
過去の導入歴
年度 | 単価(例) | 車種 |
平成4年度 | 2,770,700円 | E24キャラバン |
平成9年度 | 2,509,500円 | 同上 |
平成10年度 | 2,572,500円 | 同上 |
平成11年度 | 2,467,500円 | 100系ハイエース |
平成12年度 | 2,463,300円 | 同上 |
平成13年度 | 同上 | 同上 |
平成14年度 | 2,284,800円 | 同上 |
平成15年度 | 2,426,550円 2,500,050円 | E25キャラバン |
平成18年度 | 2,835,000円 | 同上 |
平成19年度 | 2,833,950円 | 同上 |
平成20年度 | 2,776,200円 | 同上 |
平成21年度 | 2,809,170円 2,835,000円 2,887,500円 4,179,000円(4WD) | 同上 |
平成24年度 | 2,799,300円 | 同上 |
3,699,150円 | 200系ハイエース | |
平成25年度 | 3,140,500円 | 同上 |
平成27年度 | 2,916,000円 他 | NV350キャラバン(前期) |
平成30年度 | 3,153,600円 | NV350キャラバン(後期) |
※1、筆者が確認している年度のみを掲載しています。
※2、単価は一例です。仕様が違うなどの理由で、異なる単価の車両が存在する場合があります。