三菱・パジェロの災害活動用高床バン型車

このページでは、三菱・パジェロの災害活動用高床バン型車を解説していきます。
災害活動用高床バン型車は、被災地の悪路や山間部のオフロードなどに対応するための車両です。ほとんどの個体は機動隊に配備されています。一部の県警では山間部や沿岸部を抱えていたり、遠隔地となる所轄警察署に配置しているケースもあります。

基本情報

型式CBA-V93W
グレードZR
名目災害活動用高床バン型車
単価2,840,250円
配備年度平成21年度
入札カテゴリー災害活動用高床バン型車
配備台数30台

災害活動用高床バン型車は2度入札が行われています。もう片方の入札では20台が単価2,845,500円で導入されています。前面警光灯がある車両も存在することから若干仕様が異なるようです。

画像と解説

三菱・パジェロの災害活動用高床バン型車スクエア型の赤色灯とサーチライトを装備しています。

三菱・パジェロの災害活動用高床バン型車リアです。ルーフにホイップアンテナを取り付ける穴が開いていますが、この車両は別の場所にアンテナを2本設置しています。

主な使われ方としては、救助部隊のアシとなっていることが多い印象です。また、現場指揮官車(ランドクルーザー)を持ってくるほどではない、という現場での指揮車として使われている場面もありました。所轄警察署の場合は山岳救助隊が使用していることもあります。

歴史

災害活動用高床バン型車は、1995年12月にY60サファリが9台導入されたのが初でした。その後、2005年に70系パジェロ、2006年にレガシィアウトバック、2009年に90系パジェロ、2017年以降はランクルプラドが導入されています。

1995年が初登場ということで、「阪神淡路大震災の教訓をきっかけに…」というのが妥当な筋かと思われます。平成7年 警察白書によると「広域緊急援助隊にはレスキュー車等の車両」を整備する、との記述があるため、サファリもそのうちの一つだったかもしれません。(参考:https://www.npa.go.jp/hakusyo/h07/h070103.html)

一方で、1995年導入の最初期グループ9台が長野(2台)・山梨・静岡などに配分されていることを考えると、都市型震災対策というよりは山岳救助を視野に入れていた可能性もあります。